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工場照明の新提案|ピンポイント照明が可能なテープライト

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工場での作業をスムーズに進めるうえで、重要な役割を果たすのが照明です。従来使用されてきた蛍光灯や水銀灯が使えなくなる中で、どのような照明に切り替えるべきかについて悩んでいる経営者も多いでしょう。そこで今回は、工場照明の選び方について解説しつつ、解決策となり得るテープライトの有用性も説明します。


工場照明の沿革

日本の工場照明は、これまで長きにわたって蛍光灯と水銀灯が使用されてきました。蛍光灯は1940年に初の国産品が製造されると一気にメジャーな製品に成長。水銀灯も「長寿命」「高発光効率」「大光束」といったメリットを備えており、工場との相性が良好だったのです。

しかし、時代の流れとともに工場照明にも変化が訪れています。水銀灯は水銀が人体に悪影響を及ぼす懸念から、「水銀に関する水俣条約」に基づき、2020年12月31日以降は製造・輸出入が禁止に。工場照明のみならず、2021年には一般照明用の高圧水銀ランプも製造・輸出・輸入が禁止となりました。

また、2024年時点では蛍光灯も製造禁止とまではなっていないものの、こちらも条約により2027年には蛍光灯の製造と輸出入も禁止になる予定です。大手メーカーの多くですでに生産終了となっていることから、今後入手が困難になっていくでしょう。

条約遵守のため、日本政府はより高効率で省エネ性能の高い「LED照明」を推し進めています。蛍光灯の寿命は最長でも13,000時間程度とされているのに対して、LEDは期待寿命で40,000時間ほどとなっており、性能の違いは明確です。日本政府は「2030年までにLED照明を代表とした高効率照明を100%普及させる」と宣言しており、これまで蛍光灯を使用してきた各工場も転換が迫られるタイミングとなっています。

工場照明の選び方のコツ

大きな転換が迫られる工場照明ですが、これまで使ってきた蛍光灯から変更となると、どの照明を選べば良いか悩むこともあるはずです。照明の質は作業効率や電気代コストなどにも影響するため、できる限り最適なタイプを選択したいところでしょう。そこでここでは、工場照明を選択する際にチェックしておきたいポイントを詳しく紹介します。

光の質

光の質は、グレア(眩しさ)を基準として比較されるのが特徴です。検品作業やフォークリスト作業が生じる工場では、作業中に上を見上げるケースが多く照明の光が目に入りがちです。このとき、グレアを強く感じてしまうと人体のストレスが高まり、作業効率にも影響が及ぶでしょう。

また、グレアは光沢面に光が反射して目に入ることでストレスとなる状況も考えられます。そのため、光源の輝度についてはしっかり考慮する必要があるでしょう。

>>グレアについて詳しくはこちらから

明るさ

工場照明において、明るさは非常に重要な要素となるでしょう。照明が明る過ぎても暗過ぎても、作業に支障をきたす恐れがあります。基本的に、作業が発生する工場においては、作業の内容にもよりますがJISの照度基準として「200lx以上」が推奨されているため、照明をチョイスする際はこの数字をできるだけ意識してください。

注意点として、照度基準はその空間に遮蔽物が何も置かれていない場合の数字となります。一方で、工場には多くの荷物や器具が置かれることもあり、200lx以上をクリアしていたとしても暗く感じるケースがある点は把握しておきたいところです。

照度(lx) 場所 作業
3000



制御室などの計器盤・制御盤 ・精密機械の製造
・印刷工場での細かい作業
(例)設計、製図、精度が高く作業時間の長い組み立て、検査、試験、選別
設計室・製図室 ・繊維工場での選別、検査
・印刷工場での植字、校正
・化学工場での分析
(例)組み立て、検査、試験、選別
制御室 ・一般の製造工程における普通の視作業
(例)証倉庫内の事務、大まかな組み立て、検査、試験、選別、精度の高い包装
電気室・空調機械室 ・大まかな視作業
(例)包装、精度の高い荷造りなど


出入り口・廊下・通路・階段・洗面所・トイレ・作業をともなう倉庫 ・非常に大まかな視作業
(例)大まかな包装、荷造り(荷造りは通常レベルも含む)
屋内非常階段・倉庫・屋外動力設備 ・荷積み、荷降ろし、荷の移動など
10 屋外  

参考 JISZ9110:2011 照明基準総則(※1)

コスト

工場経営者であれば、照明のコストについて考えることもあるでしょう。初期費用を指すイニシャルコストよりも、毎月かかるランニングコストのほうが後々まで経営に影響を及ぼす可能性があるため、工場照明を選ぶ際に重視すべきはランニングコストです。

工場や倉庫に使用する照明器具は、十分な光源を確保できる台数がいくつ必要なのかを明確にしましょう。理想とされる明るさは「200lx以上」と言われ、工場・倉庫の広さにもよりますが、消費電力70W のLEDであれば200lxに到達させるためおよそ20台は必要となるでしょう。

倉庫の広さ 約40m×約30m
照明の高さ 約6~8m
1台あたりの消費電力 70w~
目標設定照明度 200lx
必要な照明台数 20~24台

※当社調べ

また、照明器具が「何時間持つか」も重要なポイントです。従来の水銀灯の寿命が12,000時間程度なのに対して、LEDは40,000~60,000時間、無電極ランプは60,000~100,000時間が定格寿命となります。少しでもランニングコストを抑えたいのであれば、できる限り長寿命な照明を選択したいところです。

暗い箇所がある/できてしまう場合はテープライトで解決

工場にさまざまな設備や荷物が置かれていると、理論上では「200lx以上」をクリアしている照明設備を導入していても、暗い場所がどうしてもできてしまうものです。こうした暗所ができると、場合によっては作業効率の低下を招きかねないため、確実に改善しておきたいところでしょう。改善のコストについても最小限に抑えたいと考えているのであれば、「テープライト」の使用を選択肢に入れてみてください。

テープライトとは、多数のLEDを平たいテープ状に発光できるようにした照明器具です。さまざまな光の強さ、色、発光パターンを持つ種類が揃っており、主に商業施設の間接照明などとして用いられてきましたが、近年では工場などでも実用性のある照明として活躍しています。

テープライトはLED素子の高性能化・設計自由度の高さもあり、現在も進化を続けています。活躍の幅も広がりつつあり、さまざまな用途に合わせた製品も開発・販売されているため、自社のニーズにぴったりの照明が見つかるかもしれません。

また、テープライトの大きなメリットとして「コストパフォーマンスの良さ」が挙げられます。一例ですが、国内メーカーが法人向けに販売しているテープライトは、1mあたりの希望小売価格ベースは10,000円~30,000円程度となっています。中には、約4,500円〜6,500円とリーズナブルな価格帯で販売されているケースも。使用する照明の多くはLEDで、製品期待寿命は20,000~40,000時間となっており、非常に低いランニングコストが実現することも魅力です。

また、テープライトは柔軟性の高い照明器具でもあります。数m規模から100m以上の長さに及ぶ施工例もあるため、さまざまなニーズを満たせるでしょう。曲面、曲線施工にも応用が可能であり、工場内でどうしても気になる暗所があるのであれば、テープライトの活用が有効な解決手段となり得ます。

こうした業務用LEDテープライトを取り扱う株式会社あかり産業では、多種多様な製品を販売しています。日本製・海外製を問わず、LEDテープライトやLEDネオンライトの各種シリーズを取り揃えているため、テープライトの導入を検討しているのであればぜひ下記サイトをチェックしてみてください。

>>テープライトについて詳しくはこちらから(https://tapelight-jp.com/lineup.html

工場照明切り替えのタイミング、テープライト導入も検討を!

政府からも水銀灯や蛍光灯からLED照明への切り替えが要求されている中で、どのような照明器具を選べば良いかで頭を悩ませている工場経営者の方は多いでしょう。照明にはいくつか選ぶコツがあるため、事前にしっかり把握しておくことが大切です。そのうえで、近年工場現場でも注目を集めつつあるテープライトの導入についても、この機会にぜひご検討ください。

 

【出典】

※1 JISZ9110:2011 照明基準総則

https://kikakurui.com/z9/Z9110-2011-01.html

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