間接照明とは、照明をわざと壁や天井に向ける、ランプシェードを使用するなどして、ものに直接光を当てない照明方法です。間接照明を用いた部屋は薄暗く落ち着いた雰囲気があります。また、居心地よくおしゃれな印象を与えるため、現在ではさまざまなお店が間接照明を取り入れています。
今回は、男女100名に商業施設の間接照明に関するアンケートを実施しました。全3問の中で、間接照明の知識の有無や必要性などについて問いかけています。アンケート結果をもとに、一般消費者が間接照明に抱いている印象について考えていきましょう。
Q1.間接照明って知ってる?
間接照明を知らない方は全体の6%にとどまりました。裏を返せば、実に94%の方が知っていることになります。多くの方々に認識されている間接照明ですが、知識の内容については人によって差があるようです。
もっとも多い回答は「にわかに知っている」の50%でした。間接照明の存在はわかるものの、はっきりした説明を求められると困るという方が多いようです。次に多かったのが27%の「ばっちり知っている」です。この回答を選んだ方は、間接照明を設置した経験のある方も多いのではないでしょうか。
3番目に多い意見は、「聞いたことある程度」で17%でした。実際に間接照明を見たことがない、または興味がないため見ても気づかない方はこちらに含まれるでしょう。
Q2.おしゃれなお店には間接照明が設置されていることに気づいている?
「おしゃれなお店に間接照明があると気づいている」方は全体の48%、「なんとなく知っている」方は41%にのぼります。程度の差はあるものの、合わせて89%の方が「おしゃれなお店」と「間接照明」の関連性に気づいているようです。
「おしゃれなお店」と呼ばれるところは、大半が店舗のインテリアにこだわっています。来店した方の目を楽しませる空間づくりは、顧客のリピート率を上げるのにもつながります。
インテリアのこだわりは装飾や家具のデザインなどのほかに、「照明」でも表現できます。照明の色や当て方ひとつで空間の雰囲気は変わるため、間接照明を取り入れているお店は数多くみられます。そのため、「おしゃれなお店には間接照明がある」と思う方が多くなるのでしょう。
Q3.お店に間接照明は必要だと思う?
お店に間接照明は必要だと思う方は85%、いらないと思う方は15%という結果でした。多くの方がお店に間接照明を必要と感じているようです。中でも、「雰囲気を作るアクセントの役割があると思います。(北海道/58歳/男性)」や「落ち着いた雰囲気を味わいたいのなら必要だと思う。(群馬県/30歳/女性)」のように、お店の雰囲気づくりに間接照明は効果的であるとの意見が多数みられました。落ち着いた空間を演出したいお店の場合は、間接照明があったほうが良いと感じる方が多いようです。
反対に、間接照明がいらないという方々は「あってもなくてもどちらでも良いように感じます。(大阪府/38歳/男性)」、「雰囲気作りには役立つのだろうが、なくても別にいいかなとは思う。(北海道/33歳/男性)」のように、必要性を感じていない方が多くみられました。
まとめ
アンケートでは、間接照明のある店に対して「落ち着く」、「おしゃれ」、「雰囲気が良い」といった好意的な感情を抱く方が多くみられました。間接照明を効果的に使うと、心地よい雰囲気の空間を作り出せます。レストランやカフェのように、ある程度長い時間を過ごすお店では、間接照明が有効になるでしょう。
間接照明は、光が柔らかく当たることが特徴です。照明がまぶしすぎない空間は、人をリラックスさせる効果があります。間接照明の醸し出すくつろぎの雰囲気は、店舗の滞在時間を増やすのに役立ちます。 また、間接照明は「非日常感」を演出するはたらきもあります。オフィスや学校、家庭などの生活空間では、ものに直接光を当てる「直接照明」が多いためです。おしゃれな店を利用する顧客は、普段と違う非日常空間でムードに浸りたいという方も多いのではないでしょうか。
もちろん、来店者の全員が間接照明に好意的なわけではありません。落ち着いた印象がある一方、店内が薄暗くなる点に不便さを覚える方もいます。例えば、カフェでゆっくり読書を楽しみたいとき、間接照明だと暗すぎて本が読めないことがあります。特にご年配の方からは、手元が暗くてよく見えないという意見が出ています。お店に来るメインの年齢層によっても、照明の方法を変えたほうが良さそうです。
間接照明が有効かどうかは、店の業種によっても異なります。例えば、家電製品店であれば色温度の高い照明を商品に直接当て、見やすさを重視したほうが良いはずです。食品を扱っているスーパーマーケットでも同様です。また、病院のように清潔なイメージが大切なところも、直接照明のほうが安心して治療に通えます。間接照明は店内の雰囲気をおしゃれにしてくれますが、業種によっては適さない場合もあります。顧客側も、店の提供するサービスと店内の雰囲気がちぐはぐだと、不信感を抱いてしまうでしょう。お店側は、自分の店舗のコンセプトによって照明の方法を変えるのが効果的です。
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